ゴ・エ・ミヨ 2021年 ! [日記]
今年もゴ・エ・ミヨに掲載して頂きました!
本当に嬉しいし、ありがたいことです!
今年は昨年のような東京での大きなパーティーは新型コロナウィルス流行中のため開催は見送られましたが、ガイドブックは予定通り出版されました。
コロナウィルスの流行が終わり、またいつものような日常が戻りゴ・エ・ミヨを片手に素晴らしいレストランを巡る事が出来るようになりますよう。
本当に心から願います。
美味しい料理やワインは必要のない贅沢なものかもしれない。
だが、それは心をゆっくりと満たしいつまでも幸せな瞬間として記憶に残ります。
人生においてそのような幸せはあってもよいものです。
機械的に摂取されるだけの食べ物だけでは、なんと彩りのない味気ないものでしょうか。
今はまだ緊急事態宣言が続き、当店も3月7日までは時短営業です。
でもそんな中でもご来店されるお客様には、少しでもラ・ドゥールでの時間を幸せな記憶として大事な引き出しにしまって頂き、そのお手伝いをできればと思っています。
美しい線 ! [日記]
「美しい線」というと皆様は何を浮かべますか?
この言葉は私の恩師でもある中学校の美術の先生が最初の授業で使われた言葉です。
今でも鮮明にその時の記憶が残っています。
先生は常に全身黒づくめで細身のパンツにエナメルのピカピカ光る靴を履き、同じく1年365日朝から日の落ちる下校時まで真っ黒のサングラスを掛けていました。
その姿は極めて伝統的なカトリック系女子校の先生らしくなく、如何にも美術家らしい方でした。
どんな時でもサングラスを手放さない先生は学年最初の授業の時熱心に語られました。
「美しい線を描かないといけない。ただ漫然と鉛筆を握り紙に線を引いてもそれは美しくない、ただの線だ。君たちはまだ中学生で技術がないのだから、美しい線を考えて描きなさい。」
そうひとしきり語られるとサングラスを外し云いました。
「美しい線で先生の顔を見た通りでいいので描きなさい。かっこよく描く必要はなく美しい線で。」
教室の生徒たちの頭の上には???クエスチョンマークが浮かんでいたと思います。
私といえば密かに絵を描く事には自信が有ったため、5分ほどでその特徴的な眼と鼻を先生が気に入るような線で描きました。
すると教室内を歩きながら生徒の絵を見て回っていた先生が足を止め私の絵に見入り「これはいい線だ、美しい!」とスケッチブックを高く掲げました。
私としては鼻高々。
それはそうでしょう、先生が気に入るような線を描いたのですから!
しかし先生は「この線は何を考えて描いた?」と訊いてきました。
私は思いもよらぬ質問に困ってしまいました。
美しい線なんて考えず、全く自分の思想も無い「ただの線」なのです。
「・・・何も考えていません」ついに私は絞り出すように答えると先生はスケッチブックを机に戻しこう言いました。
「これは美しくない。たとえきれいな線でも、美しくあろうと考えられていなければ意味がない。ただの線だ。」
人に受けようと狙いすました邪な考えが如何に醜いものか、とその時思い知らされました。
「美しくあれ。その時の想いを線に込める。自らの思想を体現する。決して妥協しない。」
そんな芸術家の矜持を見せて頂いた事を今になって思うのです。
本当に先生に教えて頂いて良かった、と。
「絵画」と「フランス料理」どちらも人生においては無くてもよいものです。
でもその二つが無い人生とは、なんて彩りに欠け無味乾燥なものでしょうか。
松村も一皿ひと皿に想い・魂を込め、妥協せず常に自らの料理にサインを描き続けています。
決して「受ける」「映える」料理ではありませんが、味わうと松村の料理と判るサインがあります。
時に芸術家は面倒な人たちで、理解できない事も山のように(それもエベレスト級)ありますが、まあそれも有りなのだな、と。
人がなんと云おうと自分を持ち続けていく事は大事なのだな、と先生を思い出します。
先生は毎年夏にパリに長期滞在して絵を描き、自らのテーマを研究していて、当時中学生だった私に「君も将来パリに来られるように頑張りなさい」と絵葉書を送って下さいました。
どちらかというと落ちこぼれで、先生の期待を裏切ってしまい後ろめたい気持ちもあったのですが、「絵も描かないし、料理も作らず運ぶだけだけど、先生の芸術への熱い想い理解できた気がします!」と将来天国でお会いした時には伝えたいな、と思っています。
晩年、倒れられてからは自らが画家であった事すら忘れてしまい、長い闘病生活の後亡くなられた、と伺いました。
たとえ闘病生活の中であっても先生の自由な魂は常に遠く高く舞い上がりパリのキャフェ・レ・ドゥ・マゴのテラスでピカソやボーヴォワール、サルトル、アポリネールらと芸術談議に花咲かせていたのではないでしょうか。
この言葉は私の恩師でもある中学校の美術の先生が最初の授業で使われた言葉です。
今でも鮮明にその時の記憶が残っています。
先生は常に全身黒づくめで細身のパンツにエナメルのピカピカ光る靴を履き、同じく1年365日朝から日の落ちる下校時まで真っ黒のサングラスを掛けていました。
その姿は極めて伝統的なカトリック系女子校の先生らしくなく、如何にも美術家らしい方でした。
どんな時でもサングラスを手放さない先生は学年最初の授業の時熱心に語られました。
「美しい線を描かないといけない。ただ漫然と鉛筆を握り紙に線を引いてもそれは美しくない、ただの線だ。君たちはまだ中学生で技術がないのだから、美しい線を考えて描きなさい。」
そうひとしきり語られるとサングラスを外し云いました。
「美しい線で先生の顔を見た通りでいいので描きなさい。かっこよく描く必要はなく美しい線で。」
教室の生徒たちの頭の上には???クエスチョンマークが浮かんでいたと思います。
私といえば密かに絵を描く事には自信が有ったため、5分ほどでその特徴的な眼と鼻を先生が気に入るような線で描きました。
すると教室内を歩きながら生徒の絵を見て回っていた先生が足を止め私の絵に見入り「これはいい線だ、美しい!」とスケッチブックを高く掲げました。
私としては鼻高々。
それはそうでしょう、先生が気に入るような線を描いたのですから!
しかし先生は「この線は何を考えて描いた?」と訊いてきました。
私は思いもよらぬ質問に困ってしまいました。
美しい線なんて考えず、全く自分の思想も無い「ただの線」なのです。
「・・・何も考えていません」ついに私は絞り出すように答えると先生はスケッチブックを机に戻しこう言いました。
「これは美しくない。たとえきれいな線でも、美しくあろうと考えられていなければ意味がない。ただの線だ。」
人に受けようと狙いすました邪な考えが如何に醜いものか、とその時思い知らされました。
「美しくあれ。その時の想いを線に込める。自らの思想を体現する。決して妥協しない。」
そんな芸術家の矜持を見せて頂いた事を今になって思うのです。
本当に先生に教えて頂いて良かった、と。
「絵画」と「フランス料理」どちらも人生においては無くてもよいものです。
でもその二つが無い人生とは、なんて彩りに欠け無味乾燥なものでしょうか。
松村も一皿ひと皿に想い・魂を込め、妥協せず常に自らの料理にサインを描き続けています。
決して「受ける」「映える」料理ではありませんが、味わうと松村の料理と判るサインがあります。
時に芸術家は面倒な人たちで、理解できない事も山のように(それもエベレスト級)ありますが、まあそれも有りなのだな、と。
人がなんと云おうと自分を持ち続けていく事は大事なのだな、と先生を思い出します。
先生は毎年夏にパリに長期滞在して絵を描き、自らのテーマを研究していて、当時中学生だった私に「君も将来パリに来られるように頑張りなさい」と絵葉書を送って下さいました。
どちらかというと落ちこぼれで、先生の期待を裏切ってしまい後ろめたい気持ちもあったのですが、「絵も描かないし、料理も作らず運ぶだけだけど、先生の芸術への熱い想い理解できた気がします!」と将来天国でお会いした時には伝えたいな、と思っています。
晩年、倒れられてからは自らが画家であった事すら忘れてしまい、長い闘病生活の後亡くなられた、と伺いました。
たとえ闘病生活の中であっても先生の自由な魂は常に遠く高く舞い上がりパリのキャフェ・レ・ドゥ・マゴのテラスでピカソやボーヴォワール、サルトル、アポリネールらと芸術談議に花咲かせていたのではないでしょうか。
8月 ! [日記]
ありがとうございます ! [日記]
移転から2周年 ! [日記]
fleur ! [日記]
お客様から頂きました!
色とりどりのアルストロメリア・ガーベラ・カラー・マーガレット
お母様がお花が大好きだそうでご自宅で育てているお花さんを連れて来て下さいました。
花は本当に良いですね、見ているだけでも幸せな気持ちになれます。
そしてもう一つ嬉しいもの。
娘から母の日にプレゼントしてもらいました!
私の好きなアメリカンチェリーとイチゴ・プチトマト、そしてメイト―のなめらかプリン!
果物を入れている器は自分で調べて氷の器を作ったそうです。
ただボウルを外すと割れてしまいそうだったらしく、ボウルそのままはご愛敬。
照れ屋さんなのでぶっきらぼうにお花と手紙を添えて渡してくれましたが、一緒にフルーツを食べる時にはデレデレの甘えん坊に変身していました。
(スペルミスがあったので再投稿しました。)
手作り ! [日記]
画像は先日シェフの弟から送られて来た手作りマスクです。
手先の器用な弟が私達3人のマスクをお洒落な布で手縫いしてくれました!
ありがとう!弟よ!
これは私の作「蕗の煮物」
子供の頃から「蕗と筍の煮物」が大好きでしたが、大人になってからは中々まとまった時間がとれず自分で作ったことがなかったのですが、先日スーパーでお手頃にまとめ売りされていたので挑戦致しました。
下処理をして下茹でし、皮を剥いて鰹出汁で煮含める・・・・つい欲張って二束買ったのを後悔しつつ格闘すること約1時間。
我ながら中々上手に炊きあがりました!
これを季節になるとほぼ毎日のように食卓に出していた母は、よく考えると今更ながらすごく頑張っていたのだなぁと感謝です。
私も頑張らねば!
色々と ! [日記]
ここひと月ほど。
色々な事が一度に押し寄せてきています。
なかなか難しいのですが、こういう時こそ毎日を大事に普段の忙しい時には出来ない事をやってみよう!と思っています。
小学生の娘も思わぬ長~~い春休みに浮かれていましたので、これ以上に浮かれ過ぎないように進学塾に入塾してもらいました(笑)
そんな私たちに素敵なイタリア系紳士より開けて頂いたワイン。
モンジャールミュニュレのグランエシェゾーとルフレイヴのマコンヴェルゼ。
どちらも大好きな作り手です。ありがとうございます!
娘には毎月ご来店下さっているご夫妻より娘にお菓子の詰め合わせを頂きました。
大好きな焼き菓子に「よっしゃー!!」と雄たけびを上げる娘・・・
実家の母からは雛祭り恒例の桃カステラ。
とにかく甘いけど美味しい!懐かしくて「松翁軒」の桃カステラは3月には欠かせません。
そして実家の母からもう一つ。
長与の西村さんが作った「しらぬひ」!!!
「しらぬひ」はデコポンの別名でもあり、全国統一基準の糖酸度の基準やJA等の加盟などで「デコポン」と名乗れないものです。
ただ私個人的には「デコポン」よりも甘いだけではなく、しっかりとした酸と味わいの濃い「しらぬひ」が以前より大好きだったのでとても嬉しかったです。
こうやって振り返ってみるとつくづく私たちはお客様や周囲の方々に恵まれているな、と感じます。
この感謝の気持ちをいつまでも忘れないようにしたいですね。
色々な事が一度に押し寄せてきています。
なかなか難しいのですが、こういう時こそ毎日を大事に普段の忙しい時には出来ない事をやってみよう!と思っています。
小学生の娘も思わぬ長~~い春休みに浮かれていましたので、これ以上に浮かれ過ぎないように進学塾に入塾してもらいました(笑)
そんな私たちに素敵なイタリア系紳士より開けて頂いたワイン。
モンジャールミュニュレのグランエシェゾーとルフレイヴのマコンヴェルゼ。
どちらも大好きな作り手です。ありがとうございます!
娘には毎月ご来店下さっているご夫妻より娘にお菓子の詰め合わせを頂きました。
大好きな焼き菓子に「よっしゃー!!」と雄たけびを上げる娘・・・
実家の母からは雛祭り恒例の桃カステラ。
とにかく甘いけど美味しい!懐かしくて「松翁軒」の桃カステラは3月には欠かせません。
そして実家の母からもう一つ。
長与の西村さんが作った「しらぬひ」!!!
「しらぬひ」はデコポンの別名でもあり、全国統一基準の糖酸度の基準やJA等の加盟などで「デコポン」と名乗れないものです。
ただ私個人的には「デコポン」よりも甘いだけではなく、しっかりとした酸と味わいの濃い「しらぬひ」が以前より大好きだったのでとても嬉しかったです。
こうやって振り返ってみるとつくづく私たちはお客様や周囲の方々に恵まれているな、と感じます。
この感謝の気持ちをいつまでも忘れないようにしたいですね。
岐阜県産豚を食べました ! [日記]
以前よりお知らせ致しておりました「岐阜県産豚を食す会」を岐阜中濃ミートさんのご協力のもと開催する事ができました。
台風の影響が心配されましたが当日は皆様お集まり頂き、お腹いっぱい岐阜の豚を召し上がって頂きました。
シェフ達による肉に合せたソースも4~5種類ご用意して、肉を焼き。
我が家の娘も頑張ってお手伝いしてロースとんかつとヒレカツを山盛り作ってくれました!
シメはシェフのボロネーゼ。
パスタもソースもお好みで、という子供の頃の夢のよう。
とても楽しくて色々な方とたくさんお話もできて有意義な一日でした。
これも参加して下さったお客様方、手伝って下さった料理人の仲間たち。
そして美味しい岐阜産豚に携わっている畜産の方々のおかげだと思います。
九州で生まれ育った私たちにとって岐阜はとても懐かしい気持ちにさせてくれる、そして豊かな食材の宝庫でもあります。
これから先もこの美味しい豚を大事に頂けます事を願ってやみません。
画像は先日お客様に頂きましたお花、可愛らしく優しい気持ちになります。
いつも毎回色々なお土産を頂きますが毎回本当に嬉しいです。
仕事をしながら頂いたお花を見ながら思わず微笑んでしまいます(笑)
9月のお知らせ ! [日記]
9月に入りましたね、あと3か月で今年も終わり・・・・
早いものです。
9月の定休日は1日・8日・15日・22日・29日の5日間です。
ご予約の参考にされて下さい。
食材では以前もお知らせしました、岐阜中津川サフォーク羊が入荷しております。
今年で最後の中津川サフォーク羊は上質な脂と香ばしい赤身とのバランスが絶妙です。
せっかくの一頭買いなので色んな部位をそれぞれに合せた料理法でサフォーク羊のコースをご用意しております。
この機会に「羊はちょっと苦手」という方にぜひ召し上がって頂きたいですね。
先日清須のパティスリーマサの祖父江夫妻がご来店下さいました。
お土産に焼き菓子を頂きました!ありがとうございます。
ただ・・・あまりの美味しさに「あっっという間」に食べつくしてしまった、ワタシ。
写真を撮るのを忘れていました。
なので上の画像は先週喫茶に寄せて頂いた際に撮ったものでエクレアとタルトシトロン。
彼らの人柄を表すかのように優しい味わいです。
実家の姉にも誕生日のお祝いに焼き菓子を送ったのですが、「美味しかったよ!」と好評でした。
早いものです。
9月の定休日は1日・8日・15日・22日・29日の5日間です。
ご予約の参考にされて下さい。
食材では以前もお知らせしました、岐阜中津川サフォーク羊が入荷しております。
今年で最後の中津川サフォーク羊は上質な脂と香ばしい赤身とのバランスが絶妙です。
せっかくの一頭買いなので色んな部位をそれぞれに合せた料理法でサフォーク羊のコースをご用意しております。
この機会に「羊はちょっと苦手」という方にぜひ召し上がって頂きたいですね。
先日清須のパティスリーマサの祖父江夫妻がご来店下さいました。
お土産に焼き菓子を頂きました!ありがとうございます。
ただ・・・あまりの美味しさに「あっっという間」に食べつくしてしまった、ワタシ。
写真を撮るのを忘れていました。
なので上の画像は先週喫茶に寄せて頂いた際に撮ったものでエクレアとタルトシトロン。
彼らの人柄を表すかのように優しい味わいです。
実家の姉にも誕生日のお祝いに焼き菓子を送ったのですが、「美味しかったよ!」と好評でした。